竹小舞

竹小舞
竹小舞
「竹小舞の小径」
「竹小舞の縁側」について
竹小舞「たけこまい」と読みます。昔の家屋の壁は、土で作り上げられていました。
土で壁を作り、その上から、漆喰や化粧塗りをしたものが日本家屋の伝統の壁になります。
壁面に土を塗り付ける際に芯材として使われいたのが「竹小舞」になります。
昔の日本家屋は基礎石(礎石)の上に柱を立てて作られているのでかすかに家屋が揺れることで強度を保つ構造(あそび)となっており、土塀や土壁もそれに合わせた、しなやかさや必要で(そうでないと壁が崩壊します)柱の強度を保ち、時には力を逃がす機能性も併せ持った素材として使われていました。
現在では社寺殿など文化的価値やそれを踏襲した修繕など、その活躍の場がかなり限られる伝統工法・技法になります。竹小舞がなくても壁が左官できてしまいます。
古今は「その当時の技法も今に見てもらう」ようにしたいという考えからスタートをしました。
ここにしかない
日本の風景
竹小舞、依頼をしたのですが、職人さんを探すのにとても苦労しました。
数か月かかりました。
それのみの仕事というのが、現代においてほとんど存在せず、あったとしても現地で組むほどの大仕事もなく専門の職人さんも日本で数えられるだけになっていました。
そのようなこともあり、ぜひ見てもらえるように残したいという想いから「竹小舞」は、土壁の中に入っていて見えない技法ですがそれを外壁にすることで、実際に見てもらえるように「竹小舞の小径」と「竹小舞の縁側」をつくりました。
小舞職人さんに、「むき出しで見せる壁面を手掛けられたことはありますか?」と尋ねたら「これまでやったことも、見たこと聞いたこともない。見てもらえる仕事が出来たのは、とても嬉しい。」と喜んでくださったことも嬉しいことでした。
「竹小舞の小径」「竹小舞の縁側」は、ここにしかない日本の風景。貴重な伝統技法の風景です。
その場に浸ってもらえればと思います。